事例:カスタマーサポート Staffbase

 

Staffbase

カスタマー ケア チームが CSAT(顧客満足度) 97%以上を常に達成する方法 

Staffbase のカスタマーケア責任者である Felix Starzer は、最高のカスタマー サービスを提供するために、どのようにダッシュボードを使用してチームのモチベーションを高めているかを語ります。チームは、常に CSAT の目標を超えるように努力します。

 

はじめまして。自己紹介をお願いします。

私は Felix Starzer で、 Staffbaseのカスタマーサポートの責任者です。Staffbase は、従業員用アプリやイントラネットなど、エンタープライズ企業向けのモバイル ファーストの従業員コミュニケーション プラットフォームのグローバル マーケット リーダーです。Adidas、DHL、Audi など、世界400 以上の企業でご利用いただいてます。

私はZendesk でしばらく働いた後、Staffbaseにテクニカル コンサルタントとして入社し、サポート部門に移りました。現在のカスタマーサポート部は、ドイツと米国で 24 人の従業員を擁し、ドイツ語と英語の両方でサポートを提供しています。チームは 3 つの機能に分かれています。第 1 レベルと第 2 レベルのサポートに重点を置くカスタマー ケア エージェント、統合とカスタマイズに取り組むテクニカルチーム、そしてカスタマー オンボーディング チームです。

私は数年前、会社全体で30人ほどだったカスタマーケアチームで働き始めました(3年後の現在、スタッフプラノは320人ほどになっており、かなり成長しています)。私はカスタマーケアでの技術的な役割をとても気に入っていて、自動化やトリガー、ワークフローをよりスムーズにする方法をたくさん作りました。

チームが成長するにつれて、私は部門をリードする役割に移りました。私の最大のモチベーションは、最高品質のサービスを提供することです。私自身、劣悪なサービスを受けた経験があるので、お客さまに常に最高の体験をしていただきたいと考えています。

 

「自動化」と「優れたサービス」のバランスをどのように取っていますか?

自動化されたワークフローを構築することで、お客様により早く対応することができます。しかし、私たちは、すべてを自動化することには反対しています。お客様から問題が解決したという確認が取れない場合は、チケットを開いたままにしておき、チェックするようにしています。お客様からの確認が取れた場合のみチケットを閉じます。また、製品に問題が発生した場合は、すべてのお客様に直接お電話を差し上げています。

CEOのバックアップがあり、私たちの努力がネットリテンション率や顧客満足度、レビューに反映されていることを実感できるのは本当にありがたいことです。

“ 多くのカスタマーレビューでStaffbaseのサポートは素晴らしいと評価されており、そのおかげで役員からの厚い支持が得られ、プロセスやツールを迅速に決定し、変革することができるようになりました。”

 

なぜダッシュボードを設定しようと思ったのですか?

私たちが大きな成長を遂げた初期の頃、エンジニアチームが大きなテレビ画面にサーバーのインシデントなどのデータを映し出していました。そんな彼らの姿を横で見てから、サポートKPIを簡単に表示できるツールを探し始め、Geckoboardに出会いました。2週間ほどで最初のダッシュボードをテレビに表示させることができました。

現在、世界3カ所のオフィスそれぞれに、カスタマーケアのダッシュボードが設置され、チームのすぐそばにあるスクリーンにKPIが表示されています。また、リモートで仕事をしている人たちのために、Slackにダッシュボード共有のリンクがあり、誰もがいつでもダッシュボードを確認できるようになっています。また、毎日自動でスケジュールされたダッシュボードのスナップショットがSlack経由で関係者に配信されます。

 

使っているダッシュボードについて教えてください。

チームには 2 つの主要なダッシュボードがあります。1つ目は、最前線のチームにとって最も重要なKPIを表示する「オーバービューダッシュボード」です。2つ目は、経年変化や全体的な数値の推移を見ることができる「統計ダッシュボード」です。

*このダッシュボードにはダミーデータが含まれています

オーバービューダッシュボードは、フロントラインチームがシフトを開始するときと終了するときに知る必要のあるKPIに焦点をあてています。このチームは、1日中、各顧客をカバーします。ダッシュボードでは、未処理コール、未処理チケット、緊急チケットを常に把握することができます。これらは、このダッシュボードで最も重要なKPIです。シフト制を導入し、バックログが蓄積されないよう、1時間以内にすべてに対応できるようにしています。

顧客満足は、私たちにとって非常に重要です。私たちは、高評価なカスタマーレビューを受け取るごとに1ユーロを、チームが選んだ慈善団体に寄付することができるようになっています。それは誰にとっても公平であり、私たちは皆、目指すべきものができます。エージェントが受けたポジティブな評価を共有し、喜びを分かち合います。

ダッシュボードには、1人あたりのオープンチケットが表示され、仕事量が公平に配分されていることを確認しています。最後に、最も古いオープンチケットを表示することで、2週間以上放置されているものがないことを確認し、特に緊急性の高いチケットは呼び出すことができるようにしています。2週間以上経過した古いチケットは、チームリーダーがチェックし、漏れがなく、作業されていることを確認します。

 

*このダッシュボードにはダミーデータが含まれています

2 つ目のダッシュボードである統計ダッシュボードには、チケットの全体像を表示し、エージェントへの高評価、過去1週間の傾向、特別なサポートを必要としたお客様を特定します。このダッシュボードはオーバービューダッシュボードと連動しているので、テレビ画面では、これらのダッシュボードを循環(ループ機能)させ、チームは順番にすべてを見ることができます。

チケット関連のデータからは、今、仕事が多いかどうかを一目で確認できます。電話応対が多い人は、チケットに集中している人と同じ数のチケットを解決していない可能性があります。ですので、1日以内に解決しなければならないチケットやコールの数に関するKPIは設けていません。これらはお客様の要望によって異なるため、様々な目標を設定することはエージェントにプレッシャーを与えるだけで、最終的には顧客満足度の低下を招く可能性があり、それは避けたいと考えています。

オーガニゼーションリクエストは、サポートチームに最も頻繁に連絡をしている顧客からのリクエストです。このリストは、情報を求めているお客様をハイライトし、追加トレーニングが必要なお客様を特定するのに便利です。

私たちは、アプリ関連のデータを扱う独自のダッシュボードも持っており、APIからスプレッドシートに情報を送り(データを適応できるように)、さらにスプレッドシートからGeckoboardに情報を送り込んでいます。

 

ダッシュボードに、CSAT を含めなかったのはなぜですか?

顧客満足度(CSAT)は最も重要な指標ですが、CSATの目標値である97%を常に上回っているため、どちらのダッシュボードにも表示していません。もし業績が悪化した場合は、ダッシュボードのいずれかに追加して、スコアをあるべき水準に戻すことになるでしょう。今のところ、CSATは毎月のステークホルダー向けニュースレターで共有していますし、自社アプリ内にKPIチャンネルを設けて、過去12カ月間のCSATなど詳細なデータを確認できるようにしています。

 

ダッシュボードは、時間の経過と共に変化しましたか?

最初のバージョンのダッシュボードは、非常にシンプルなものでした。初回応答時間(FRT)、チケット(作成、未処理、解決)、CSAT、完全解決時間、トップチケット解決者、最近のフィードバックなど、いくつかの主要KPIが含まれているだけでした。私たちは、特に、初回応答時間(FRT)と、解決しなければならないチケットの数に重点を置いていました。

その後、KPIを改善していきました。より適切な視覚化を行い、ダッシュボードから、追跡しているだけで本当の目的がないKPIを削除し、チームが最も重要なメトリクスに集中できるようにしました。現在では、1つのダッシュボードではなく、2つのダッシュボードにKPIとその他の情報を表示しています。

 

Geckoboard を同僚に説明するとしたら、何と説明しますか?

サポート指標を表示するための、わかりやすくて使いやすいツールです。

“ 開発チームのメンバーがダッシュボードについて質問してきたとき、実際にこのような会話をしたことがあります。彼らは、ダッシュボードの設定方法を知りたがっていたのですが、私がそのシンプルさを見せると、驚きました。彼らは、バックグラウンドでコードが動くと思っていたのですが、データソースを選択し、数回のクリックで構築できるのを見て、驚いていました。”

 

最後に一言。

共感が勝つ。これがカスタマーケアのやり方であり、私たちがお客様の忠実なパートナーになるための方法です。Staffbaseでのこの3年間は、製品の成長だけでなく、チームや責任の拡大にも貢献することができました。ツール、人材、マインドセットなど、あらゆるものが常に変化している中で、私たちはこの変化に対応しています。

 

サム・ゲイン © geckoboard